ハウスメーカーで家を建てる理由

一生の中で最も高い買い物のひとつであるマイホーム。

マイホームを建てるとき、地元の工務店で建てるべきかハウスメーカーで建てるべきか大いに迷うこともあると思います。

ですが地元の工務店とよほど親しかったり強いこだわりがあるなどの理由がある場合を除いて、ほとんどの方はハウスメーカーを選ばれるのではないでしょうか?

このページでは、街の工務店と比較してハウスメーカーで家を建てる5つのメリットについてご紹介します。

徹底した品質管理と信頼性

大手ハウスメーカーが最も強みとしていることは、同じ材質の家を同じ品質で何軒も建てられることにあります。

単純に建てた軒数が多いだけではなく、どのメーカーも建設した実績を家づくりのための技術的、品質的なノウハウとして蓄積し、将来的な技術の向上に役立てています。

住宅というのは数千、数万もの部品で構成され、その部品ひとつひとつが信頼できるものなのかじっくりと時間をかけて検証が行われ、信頼性が確認された部品のみで組み立てられるものです。

ほとんどのメーカーにおいては部品単体の確認だけではなくそれらを実際に組み立てて各種の実験を行い、欠陥のない信頼性の高い住宅の建設を実現しています。

工期が短く完成が早い

多くのハウスメーカーの場合、材料は専門の工場で生産され現場での施工は詳細が記載されたマニュアルに基づいて行われます。

これは欠陥のない住宅の建築を実現するとともに、工期の短縮にも多大な貢献をもたらしています。

材料の仕入れについても一般の工務店と比較して流通経路が整備されているため、スピーディに調達することができます。

また仕入れ元も各ハウスメーカーが独自に設けている厳しい基準をクリアした業者のみなので、品質や信頼性についても心配する必要がありません。

特に建て替えの場合は工期が短ければ短いほど仮住まいの期間も短縮されるため、家賃など経費を抑えることができるといったメリットもあります。

建設プランが豊富

着工数が多いということは、それだけ多様な家を建ててきたという証でもあります。

家を建築するにはまず建築主の意向に基づいた図面の作成から始まりますが、最終的な図面が確定するまでに人によっては数十回におよぶ図面の引き直しが行われる場合もあります。

最終的には一点しか採用されませんが、途中の段階でボツになった図面はメーカーの財産として蓄積されていきます。

ハウスメーカーの場合は建築数が多いことにより蓄積されるものも多く、建築主のニーズや生活スタイルに合った提案に生かしています。

このため信頼性の高い材料で自分の希望にあったマイホームの建築が可能となっています。

高い耐震技術、免震技術

大手ハウスメーカーは、売上高・利益とも一般の工務店よりも圧倒的に多く、住宅の建築以外に大規模な研究開発を実施することができます。

自社の施設はもちろん、ときには外部のより大規模な施設を利用して耐震・免震技術を研究し、地震や火災などの災害に強い独自の技術を開発しています。

このようなお金のかかる技術開発というのは、一般の工務店にはとても真似のできないことなので、災害に強い住宅を何よりの優先事項としたい場合は、ハウスメーカーが有利といえるでしょう。

住宅ローンの融通が聞きやすい

これは建築の話とは直接関係はありませんが、多くのハウスメーカーでは住宅ローンの契約についてのサポートも充実しています。

提携している金融機関が多く、そのハウスメーカー向けに優遇された金利となっている住宅ローン商品が用意されていることもあります。

一般の工務店は提携している金融機関が少なく、場合によっては契約する金融機関を自ら探さなくてはならないこともあるため、契約関連をスピーディに済ませたい場合は、ハウスメーカーをおすすめします。

ただし、ここで注意したいのは住宅ローンの契約はハウスメーカーとではなく金融機関との間で行うものです。

このため金融機関の審査の結果によっては、希望している住宅ローン商品の契約を行えないこともあるということを頭に入れておく必要があります。

このほかにも、

大手ハウスメーカーは営業サポート体制が確立されていて、住宅ローンだけではなく政府や自治体の助成金事情にも精通しているという強みもあります。

一般の工務店で建設するという選択肢も決して間違いではありませんが、難しい部分はプロに任せて自分のスタイルに合ったマイホームを建てたい場合は、やはりハウスメーカーで建てることをおすすめがあるのです。

ハウスメーカーを比較

一言にハウスメーカーといっても、全国展開しているメーカーは数十社にのぼり、各社が売りとしている強みや特徴も三者三様となります。

ここでは、日本を代表する10のハウスメーカーについて簡単にご紹介します。

ダイワハウス

戸建住宅、賃貸住宅、マンションを始めとした集合住宅、商業施設、レジャー施設など幅広い事業展開で、国内トップクラスの建築実績を誇る大和ハウス工業

戸建住宅では、外貼り断熱通気外壁、防犯・地震対策、太陽光発電などの最新技術を集結して性能を高めた「xevo(ジーヴォ)」シリーズが人気を集めていますが、近年では木造にも力を入れ始めています。

ダイワハウスは古くから「ミゼットハウス」に代表されるようなプレハブ工法のメーカーとして知られていましたが、近年はマンションや工業団地の建設にも積極的で、日本のみならずアメリカや中国などの海外進出にも乗り出しています。

  1. 坪単価:80万円~、平均面積:40坪前後、平均金額:約3,000万円~
  2. 工法:鉄骨(軽量鉄骨)造、木造
  3. 耐用年数(※目安):約40年
  4. 年間着工数:約10,000軒

ダイワハウスについての詳細は「ダイワハウスはおすすめのハウスメーカー?」を参照下さい。

積水ハウス

ハウスメーカーの中では抜群の知名度を誇り、住宅関連のあらゆる事業に幅広く対応している積水ハウス。CMでも有名なあのメロディーを口ずさめる方も多いのではないでしょうか。

積水ハウスの戸建住宅の特徴としては、積水ハウスは鉄骨造と木造で販売体制を分けられていることが挙げられます。

鉄骨造は「Be Sai+e(ビー・サイエ/美・彩・家)」、「ISシリーズ」、「BIENAシリーズ」など、木造であれば「グリーンファースト」、「シャーウッド」など幅広いラインナップを取り揃え、年間着工数も大手ハウスメーカーの中でも群を抜いています。

特にIT技術を駆使して家庭内のエネルギー消費を最適に制御する「グリーンファースト」は業界内でも最先端の技術として注目を集めています。

  1. 坪単価:85万円前後、平均面積:43坪前後、平均金額:約3,700万円前後
  2. 工法:木造、鉄骨造
  3. 耐用年数(※目安):約40年
  4. 年間着工数:約25,000軒

積水ハウスについての詳細は「積水ハウスはおすすめのハウスメーカー?」を参照下さい。

住友林業

住友林業は日本の人工林の0.4%を自社で所有している、木造では業界最大手のハウスメーカーです。

構造は桧の集成材を用いた在来軸組み工法と、枠組壁工法(2×4)木質ラーメン構造の3シリーズから選べ、標準仕様でも耐震等級3という高い耐震性を誇ります。

また間取りの提案力に強みを持ち、敷地調査の段階で調査費を必要とするかわりに、早い段階から設計担当者やインテリアコーディネーターが営業マンに同席し、具体的な設計を行うことを特徴としています。

このため、木のぬくもりを感じることができる家や和風の家などを望む、住まいに対するこだわりを持つ層から高い人気を誇っています。

  1. 坪単価:93万円前後、平均面積:40坪前後、平均金額:約3,700万円~
  2. 工法:木造
  3. 耐用年数(※目安):約30~40年
  4. 年間着工数:約10,000軒

住友林業についての詳細は「住友林業はおすすめのハウスメーカー?」を参照下さい。

へーベルハウス

へーベルハウス」のブランド名で広く知られていますが、正式な会社名は「旭化成ホームズ株式会社」です。

戸建住宅では古くから鉄骨構造(重量鉄骨)とALC外壁を導入し、「二世帯住宅」の文化を日本に広めたのもヘーベルハウスが最初です。

断熱や耐火、耐震性に優れ、制振装置も全棟に標準搭載と、災害時に備えた対策は大手メーカーの中でも群を抜いています。

また、「ロングライフヘーベルハウス」と謳われているように、30年と60年の点検プログラムにも対応しています。

60年もの長期間の点検プログラムが公表されているというのもヘーベルハウスならではの強みです。

  1. 坪単価:85万円前後、平均面積:36坪前後、平均金額:約3,000万円~
  2. 工法:鉄骨造
  3. 耐用年数(※目安):約60年
  4. 年間着工数:約6,190軒

へーベルハウスについての詳細は「へーベルハウスはおすすめのハウスメーカー?」を参照下さい。

セキスイハイム

セキスイハイム」は会社名ではなく、販売している会社は積水グループの「積水化学工業株式会社」となります。

よく積水ハウスと混同され実際に関連会社だった時期もありますが、現在はまったくの別会社となっています。

セキスイハイムの特徴としては、ユニット工法を導入し、工場で組み立てたものを現場に持ち込み仕上げるというスタイルが挙げられます。

この工法は現場に材料を持ち込むという工程を必要としないため、全体的な工期の短縮を実現しています。

またユニット構造となっているため、増築や建て直しを容易にしたり鉄骨ユニットを再利用するということも可能となっています。

  1. 坪単価:80万円前後、平均面積:38坪前後、平均金額:3,000万円~
  2. 工法:鉄骨造
  3. 耐用年数(※目安):約40年
  4. 年間着工数:約12,000軒

セキスイハイムについての詳細は「セキスイハイムはおすすめのハウスメーカー?」を参照下さい。

パナホーム

パナソニックの系列メーカーで、パネル構造(プレハブ工法)やラーメン構造(重量鉄骨)を得意としているパナホーム

都会の狭小地など、足場を組むことなく境界ぎりぎりまで建物を寄せて建てるということを強みとし、狭小地でも狭さを感じさせないスタイリッシュな外観も人気を集めています。

また大手電機メーカーの系列ということもありオール電化の家や太陽光発電住宅などエコ設備を充実させ環境性能を高めたラインナップの強化にも力を注いでいます。

  1. 坪単価:80万円前後、平均面積:43坪前後、平均金額:3,400万円~
  2. 工法:木造、鉄骨造
  3. 耐用年数(※目安):約40年
  4. 年間着工数:約6,300軒

パナホームについての詳細は「パナホームはおすすめのハウスメーカー?」を参照下さい。

一条工務店

静岡県浜松市で創業した大手木造ハウスメーカーである一条工務店

当初は軸組工法による和風住宅が売りでしたが、現在はより気密性・断熱性を高めた2×6構造の「i-cube」、「i-smart」が人気を集めています。

創業の地である浜松市が古くから地震への意識が高い地域とあることもあり、早い時期から免震や耐震構造に力を注いでおり、地震対策にも定評があります。

また建具や家具の大半をフィリピンにある自社工場で製造することにより、ローコストで質の良い商品の提供を可能にしています。

  1. 坪単価:平均約68万円、平均面積:42.0坪、平均金額:約2,856万円
  2. 工法:鉄骨造
  3. 耐用年数(※目安):約40年
  4. 年間着工数:約8,600軒

一条工務店についての詳細は「一条工務店はおすすめのハウスメーカー?」を参照下さい。

三井ホーム

日本のハウスメーカーの中でも早い段階からツーバイフォー工法を採用し、ツーバイフォーのリーディングカンパニーを自認している三井ホーム

長年の実績からツーバイフォー工法にこだわりを持った技術開発を行っており、大手ハウスメーカーとしては初となる木造耐火仕様4階建住宅や、大規模施設の建設も実現しています。

また三井ホームデザイン力の高さも強みの一つとなっています。

デザインを得意としている外部の建築家やプロのインテリアコーディネーターにデザインを委託して設計を行い、他のハウスメーカーでは真似できないようなデザイン性の高い施工についても対応することができます。

  1. 坪単価:94万円前後、平均面積:42坪前後、平均金額:4,000万円前後
  2. 工法:木造、鉄骨造
  3. 耐用年数(※目安):約40年
  4. 年間着工数:約4,000軒

三井ホームについての詳細は「三井ホームはおすすめのハウスメーカー?」を参照下さい。

タマホーム

平成12年に福岡で発足した木造住宅メーカーであるタマホーム

創業当初は福岡に本社を置き九州地方に強い営業力を持っていましたが、平成17年に本社を東京に移転して、全国展開をしています。

「Happy Life Happy Home タマホーム」のキャッチコピーを有名タレントが歌うテレビCMが全国で放映され、知名度を一気に上昇させることに成功しました。

価格の安さでも知られ、ローコストながら充実した設備も急成長の要因となっています。

最近では新築住宅のみならずリフォーム分野にも裾野を広げ、更なる業務拡張に挑んでいます。

  1. 坪単価:平均約44万円、平均面積:47.6坪、平均金額:約1,670万円
  2. 工法:木造
  3. 耐用年数(※目安):約40年
  4. 年間着工数:約11,000軒

タマホームについての詳細は「タマホームはおすすめのハウスメーカー?」を参照下さい。

ミサワホーム

古くから木質プレハブ工法を得意とし、大容量の収納設備を備えた「蔵のある家」や天井の高さで人気を集めるミサワホーム

技術開発に定評があり、健康管理に配慮した「スマートシティ」の建設や、制振装置や太陽光パネルを加えた高付加価値の住宅が好評で、首都圏を中心に売り上げを伸ばしています。

またデザインへのこだわりも強く、グッドデザイン賞も20年連続で受賞しているだけでなく、1996年にハウスメーカーとしては初めてグッドデザイン大賞を受賞しました。

いずれもハウスメーカーとしては画期的なもので、ミサワホームデザイン力の高さの証ともいえます。

  1. 坪単価:73万円前後、平均面積:37坪前後、平均金額:2,700万円~
  2. 工法:木造
  3. 耐用年数(※目安):約40年
  4. 年間着工数:約8,650軒

ミサワホームについての詳細は「ミサワホームはおすすめのハウスメーカー?」を参照下さい。

以上、各ハウスメーカーの特徴を簡単にまとめてみましたが、ここには記載しきれないラインナップや特徴もたくさんあります。

マイホームは一生の中でも一番高い買い物のひとつです。

気になるハウスメーカーがあったら、ぜひウェブサイトで情報を確認したり、住宅展示場に足を運んでみてください!

ハウスメーカーで家を建てる理由